“じょういん”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
上淫60.0%
冗員20.0%
情韻20.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
総じて貴人というものは、上淫じょういんたしなむのです。そなた二人は、にじとだに雲の上にかける思いと——いう、恋歌を御存じか。そのとおり、王侯のきさきさえも、犯したいと思うのが性情ならいなのじゃ。
紅毛傾城 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
斯うやって大人の仲間に入って稍〻やや一人前の待遇を受けるのは恐ろしく肩身の広いものだ。真正ほんとうの職掌は瘤役でも名義は秘書係だから決して冗員じょういんではない。
ぐうたら道中記 (新字新仮名) / 佐々木邦(著)
殺気をふくめば殺気ばみ、情気があれば情韻じょういんをもつ。とても、おそろしいやつはこの笛でござる。殊にお手前のいろを聞き澄ますに、非常な執着と怨みをおもちなされている。
八寒道中 (新字新仮名) / 吉川英治(著)