“じゅかい”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
樹海62.5%
授戒37.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
すると、かれのまえに、裾野すその樹海じゅかいでも見たこともないような、山毛欅の喬木きょうぼくが天をして立っていた。蛾次郎はそう思った。まるでばけものみたいな大きな木だなアと。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
その邸内の何町四方はいっぱいの樹海じゅかいだ。緑の波が澎湃ほうはいとして風にどよめき、太陽に輝やき立っているのである。ベルリンでは市民衛生のめ市中に広大なチーヤガルデン公園を置く。
かの女の朝 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
「困るではないか。今日は、根本中堂で、範宴はんえん少納言の授戒じゅかい入壇式が、おごそかに上げられる日だ」
親鸞 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
鉄之丞は、高僧が、得度とくど授戒じゅかいでもするように、厳粛な顔つきをして、剃刀をうごかしていたが、半分ぐらいまで剃って、きれいな大坊主が出来かけると、誰か、くすッと笑った者があった。
松のや露八 (新字新仮名) / 吉川英治(著)