“しんりゃく”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
侵掠85.7%
深略14.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
秀吉は政宗に侵掠しんりゃくの地を上納することを命じ、米沢三十万石をもとの如く与うることにし、それで不服なら国へ帰って何とでもせよ、と優しくもあしらい、強くもあしらった。
蒲生氏郷 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
大胆にも彼はその途中から引き返し、潜行して自宅にもどって見ると、家はすでに侵掠しんりゃくを被って、ついに身の置きどころとてもなかったが、一策を案じてかくれたのがその天井裏だ。
夜明け前:03 第二部上 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
あの、温厚おんこうにして深略しんりゃくのある小幡民部こばたみんぶ、あのやさしくて凛々りりしい咲耶子さくやこ、あの絶倫ぜつりん槍術家そうじゅつかと弓の名人である、蔦之助つたのすけ巽小文治たつみこぶんじにもずいぶんながく会わなかった。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)