“しゅぼね”の漢字の書き方と例文
語句割合
朱骨100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
銀座通に柳の苗木が植えつけられ、両側の歩道に朱骨しゅぼね雪洞ぼんぼりが造り花の間に連ねともされ、銀座の町がさながら田舎芝居のなかちょうの場と云うような光景を呈し出したのは、次の年の四月ごろであった。
濹東綺譚 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
おぼえのある肌のにおい、髪の香い、それに、はっと眼をさましてみると、いつか、朱骨しゅぼねの丸行燈に明るい灯がともッて、向うにある鏡台の鏡の中に、湯上がりの肌を押しぬいで
江戸三国志 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
外の板の間は氷のようだが、障子の内は、炬燵こたつの火と酒のにおいに、仄明ほのあかるい朱骨しゅぼね丸行燈まるあんどんの灯が照って、そこにいるお稲の身のうごきにも春の晩のようなぬるい空気が部屋にうごく。
八寒道中 (新字新仮名) / 吉川英治(著)