“朱骨”の読み方と例文
読み方割合
しゅぼね100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
それがややしばらく続いたのち、和尚は朱骨しゅぼね中啓ちゅうけいを挙げて、女の言葉をさえぎりながら、まずこの子を捨てた訳を話して聞かすように促しました。
捨児 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
真夜中に目を覚まして、もう女はいないだろうと、布団の襟から顔を出して見ると、絹張の朱骨しゅぼね丸行燈まるあんどんの影に、ションボリとして一人の娘がすわっていた。
丹那山の怪 (新字新仮名) / 江見水蔭(著)
色を変えてボウとしている二官の前に、いつか伝八の姿は去って、入れかわる夕闇の畳目たたみめに、ゆらゆらと明りを揺らせて歩いてくる、朱骨しゅぼね行燈あんどんとお蝶のすそ
江戸三国志 (新字新仮名) / 吉川英治(著)