“しぶうちわ”の漢字の書き方と例文
語句割合
渋団扇100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
藤吉郎は、渋団扇しぶうちわを取りよせて、体のまわりを大きくあおいだ。もう秋風も立ち、桐畑きりばたけの桐の葉もおびただしく落ち出しているが、やぶ蚊はなかなか多いのだった。
新書太閤記:02 第二分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
その時は、もし、お長屋に警官さんがいても、その人もまたほんとの人間にかえって、胸毛を出して、尻をまくりあげて、渋団扇しぶうちわでバタバタやって来会される。
僧かと見れば僧でもなく俗かと見れば僧のようでもある。季節は早春の正月むつきだというのに手に渋団扇しぶうちわを持っている。脛から下は露出むきだしで足に穿いたのは冷飯草履ひやめしぞうり
大鵬のゆくえ (新字新仮名) / 国枝史郎(著)