“しのびね”の漢字の書き方と例文
語句割合
忍音100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
お勢は返答をせず、只何か口疾くちばやささやいた様子で、忍音しのびねに笑う声が漏れて聞えると、お鍋の調子はずれの声で「ほんとに内海うつ……」「しッ!……まだ其所そこに」と小声ながら聞取れるほどに「居るんだよ」。
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
男衆は両手を池の上へ出しながら、橋の欄干にもたれて低声こごえで云う。あえて忍音しのびねには及ばぬ事を。けれども、……ここで云うのは、じかに話すほど、間近な人に皆聞える。
南地心中 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
糸より細い忍音しのびねの……
日本橋 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)