“さつぜん”の漢字の書き方と例文
語句割合
颯然100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
竜雄が、市平に宛てた手紙を書いてから一週間目、市平は颯然さつぜんとして帰ってきた。
土竜 (新字新仮名) / 佐左木俊郎(著)
いうが早いか、やりを持ちなおして、敢然かんぜん試合場しあいじょうのほうへ帰ってきたが、まだれいもすまないうちに血気けっきばしった祇園藤次ぎおんとうじが、颯然さつぜんとおどりかかった。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
ようやく、日頃の細かい神経や肉体のうちに住んでいる臆病虫が、こよいの暴風雨あらしに、颯然さつぜんと、相模灘さがみなだの彼方へふき飛んで行ってしまった心地がする。
源頼朝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)