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げんぜりやく
ふりがな文庫
“げんぜりやく”の漢字の書き方と例文
語句
割合
現世利益
100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
現世利益
(逆引き)
仏法はいまだ漸く
現世利益
(
げんぜりやく
)
か
乃至
(
ないし
)
は迷信の域を脱しない。さもなくば政略の具であった。諸家の仏堂は
徒
(
いたずら
)
に血族の
屍
(
しかばね
)
の上に
建立
(
こんりゅう
)
されたかにみえる。
大和古寺風物誌
(新字新仮名)
/
亀井勝一郎
(著)
すると
康頼
(
やすより
)
は
怒
(
おこ
)
ったぞ。ああ云う
大嗔恚
(
だいしんい
)
を起すようでは、
現世利益
(
げんぜりやく
)
はともかくも、
後生往生
(
ごしょうおうじょう
)
は
覚束
(
おぼつか
)
ないものじゃ。
俊寛
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
「仏教思想に対する日本人の理解ははなはだ浅薄であった。仏はただ
現世利益
(
げんぜりやく
)
のために礼拝せられたに過ぎぬ。言わば仏教は
祈祷教
(
きとうきょう
)
として以上の意味を持たなかった。」
日本精神史研究
(新字新仮名)
/
和辻哲郎
(著)
薬師如来は、云うまでもなく衆生の病気平癒を本願の一とする如来であるから、ここにはつねに
現世利益
(
げんぜりやく
)
の観念が伴う。自分の病を治したいという願いそのものに不純はあるまい。
大和古寺風物誌
(新字新仮名)
/
亀井勝一郎
(著)
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