“けちがん”の漢字の書き方と例文
語句割合
結願100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
見る人があやしがっているうちに結願けちがんの日になるとその蛇が死んでしまったが、蛇の頭の中から一つの蝶が出て空に昇ると見た人もあり、天人の形で昇ると見た人もある。
法然行伝 (新字新仮名) / 中里介山(著)
結願けちがんの当日岩殿の前に、二人が法施ほっせ手向たむけていると、山風が木々をあおった拍子ひょうしに、椿つばきの葉が二枚こぼれて来た。その椿の葉には二枚とも、虫の食ったあとが残っている。
俊寛 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
その結願けちがんの日がちょうど七月十五日の父の命日に当るようにした。
聞書抄:第二盲目物語 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)