“くつおと”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
靴音70.4%
沓音18.5%
履音11.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
格闘者の群れが舗道の石をける靴音くつおととの合奏を聞かせたり、あるいはまた終巻でアルベールの愛の破綻はたんと友情の危機を象徴するために
映画雑感(Ⅰ) (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)
そして、沓音くつおと騷がしく編輯局に入つて行つた。我々も一緒に立つた。が、何時もの癖で、立つた機會に欠伸あくびをしたり、伸びをしたりして、二三人會議室の中に殘つた。
我等の一団と彼 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)
暁がた、男は一人で庭に降り立って、ほんのりとかかったほそい月を仰ぎ仰ぎ、読経などをしながら、履音くつおとをしのばせてそぞろ歩きしていた。細殿ほそどのの前には丁子ちょうじの匂が夜気に強く漂っていた。
姨捨 (新字新仮名) / 堀辰雄(著)