“くちび”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:クチビ
語句割合
口火66.7%
導火線16.7%
導火16.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
久し振りで二十両の大金を受け取った六十六部は、その晩すぐに服装みなりをこしらえて吉原へ遊びに行った。それが口火くちびになって彼の殊勝らしい性根はだんだんに溶けてしまった。
半七捕物帳:19 お照の父 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
ここまでは誰でも出来るが、そいつを左手に持ちながら立ち上って、波の下に渦巻く魚群を見い見い導火線くちびを切る。
爆弾太平記 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
……その導火線くちびを差込んだ爆薬を右手に持ち換えて……左利きの奴も時々居るそうだが……片手に火を付けた巻線香を持ちながら、両方の切り口を唇に近付ける。背後うしろを振り返って
爆弾太平記 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
如何どうしても報知新聞の論説が一寸ちょい導火くちびになって居ましょう、その社説の年月を忘れたから先達せんだって箕浦みのうらに面会、昔話をして新聞の事を尋ねて見れば、同人もチャンと覚えて居て
福翁自伝:02 福翁自伝 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)