導火線くちび)” の例文
ここまでは誰でも出来るが、そいつを左手に持ちながら立ち上って、波の下に渦巻く魚群を見い見い導火線くちびを切る。
爆弾太平記 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
……その導火線くちびを差込んだ爆薬を右手に持ち換えて……左利きの奴も時々居るそうだが……片手に火を付けた巻線香を持ちながら、両方の切り口を唇に近付ける。背後うしろを振り返って
爆弾太平記 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
と呼吸をはかっているうちに、鯖の群れ工合を見て導火線くちびの切口と、線香の火をクッ付けて……フッ……と吹く。……シュッシュッと……来た奴をモウ一度、見計らって一気に投げる。
爆弾太平記 (新字新仮名) / 夢野久作(著)