“きんかんばん”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
金看板87.5%
金商牌12.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
進んで答ふらく、「其の方法は五倫五常の道を守るに在ります」と。翁は頭をつて曰ふ、否々いな/\、そは金看板きんかんばんなり、表面うはべかざりに過ぎずと。因つて、左の訓言をつゞりて與へられたりと。
遺教 (旧字旧仮名) / 西郷隆盛(著)
金にも娑婆しゃばっ気にも不足のない男でしたが、たった一人のせがれ佐太郎さたろうが、素姓のよくない女と一緒になり、それがきっかけで勝負事に手を出し、果ては金看板きんかんばんのやくざ者になり下がってからは
午後の日光が窓々の閉った建物の真正面を照し、軒蛇腹のきじゃばらのところの厚い金商牌きんかんばんを埃っぽく輝かせている。歩道の赤白縞の日除けの下を色彩の強い服装をした女が靴の留金をかがやかせて歩いて行く。
伸子 (新字新仮名) / 宮本百合子(著)