“きゅうしゅじん”の漢字の書き方と例文
語句割合
旧主人100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
翌年の春、夫妻は二たび赤沢君あかざわくんを訪うた。白は喜のあまり浮かれて隣家りんかの鶏を追廻し、到頭一羽を絶息させ、しかして旧主人きゅうしゅじんにまた損害を払わせた。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
旧主人きゅうしゅじんの角川家の前も通った。しゅくを抜けて村境むらざかいまで出ると、日が暮れかかって来て、加之おまけに寒い雨が降って来た。目ざす銀山まではまだ三里もあるので、二人は其処そこらで野宿をすることに決めた。
飛騨の怪談 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
白が甲州にやしなわれて丁度一年目の夏、旧主人きゅうしゅじん夫妻ふさいは赤沢君を訪ねた。そのうちに着いて挨拶して居ると庭に白の影が見えた。喫驚びっくりする程大きくなり、豚の様にまる/\と太って居る。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)