“がひょう”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
餓莩80.0%
餓殍20.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
特に八年は窮乏の絶頂で日本全土の人間が菜色さいいろになったと言っても宜い有様、江戸から東北へかけて、文字通り餓莩がひょうよこたわるという悲惨な日が続きました。
黄金を浴びる女 (新字新仮名) / 野村胡堂(著)
天保五年の正月においては、米百俵に附き百四十五両余の相庭そうばとなり、餓莩がひょう路に満つの状ありき。「黄金はなはだ重く天下軽し」、小民怨嗟えんさの声は、貴人の綺筵きえんに達せず。
吉田松陰 (新字新仮名) / 徳富蘇峰(著)
遂には、餓殍がひょうと餓殍が噛みあって何万何億か知れない虫の空骸なきがらが、一物の青い穂もない地上を悽惨に敷きつめている。
三国志:03 群星の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
いわゆる文壇餓殍がひょうありで、惨憺極さんたんきわまる有様であったが、この時に当って春陽堂は鉄道小説、一名探偵小説を出して、一面飢えたる文士を救い、一面渇ける読者を医した。