“かたぶと”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
固肥36.4%
堅肥36.4%
堅太18.2%
固太9.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
呼びかけた侍は三十歳ばかりで、固肥かたぶとりの小柄な男だった。声は低く、穏やかであった。
勝平が、その堅肥かたぶとりのおおきい手を差し出そうとした時、瑠璃子は初めて声を出してしっした。
真珠夫人 (新字新仮名) / 菊池寛(著)
そして、お鳥の色白い、堅太かたぶとりの肉——それを義雄は東京で引き受けたのだ——の段々痩せて來た姿ばかりがあはれにも浮ぶ。不斷から癇の強い女で、少しでも熱が出ると、なか/\直らない。
泡鳴五部作:05 憑き物 (旧字旧仮名) / 岩野泡鳴(著)
万十郎は剣舞できたへあげた「満身の鉄骨と憂国の血涙」と自ら誇る五尺の体躯を(彼は丈が真実五尺であつたが、十七貫もあるといふ固太かたぶとりの布袋ほていであつた。)
サクラの花びら (新字旧仮名) / 牧野信一(著)