“おさふね”の漢字の書き方と例文
語句割合
長船100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
それがしばらくしてから帰参して側者頭そばものがしらになっていたのである。権右衛門は討入りの支度のとき黒羽二重の紋附きを着て、かねて秘蔵していた備前長船おさふねの刀を取り出して帯びた。
阿部一族 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
裾から貴婦人の足をおさえようとするから、ええ、不躾ぶしつけな、あねなやます、やまいの鬼と、床の間に、重代の黄金こがねづくりの長船おさふねが、邪気を払うといって飾ってあったのを、抜く手も見せず
星女郎 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
また兵学に精通し、敬神家で、槍は一代に冠絶し、春日かすがの名槍を自在に繰り、剣をよくして、備前長船おさふね小豆長光二尺四寸五分の大刀を打ち振うのであるから、真に好個の武将である。
川中島合戦 (新字新仮名) / 菊池寛(著)