“おおびら”の漢字の書き方と例文
語句割合
公然100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
わたしの身にしては七苦八苦の騒ぎです。何しろその時分は丸次の家の厄介になっていた身ですから、公然おおびら余所よそへ泊るわけには行きません。
あぢさゐ (新字新仮名) / 永井荷風(著)
黒板が盛んに利用され、皆が公然おおびらに占っているのを、け者の豹一はつまらなく見ていたが、ふと誰もが一度は水原紀代子という名を書いているのに気がついたとたん、眼が異様に光った。
(新字新仮名) / 織田作之助(著)
「新しい白系の政治結社です。それに、レポとしての私のからだには、先天的に完全な隠身術が恵まれています。これは公然おおびらに申し上げてもよいことでしょう。」ルキーンは傲然ごうぜんと志士気取りにり返った。
聖アレキセイ寺院の惨劇 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)