“おおしあま”の漢字の書き方と例文
語句割合
大海人100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
『あれは、おれの声だ』と大海人おおしあまは思ふ。——『おまけにおれは、あの花が誰かといふことも、ちやんと知つてゐるのだ。……』
鸚鵡:『白鳳』第二部 (新字旧仮名) / 神西清(著)
壬申じんしんノ乱の大海人おおしあま皇子みこ軍。木曾義仲の寿永じゅえいの都入り。承久じょうきゅうらんの北条勢と朝廷がた
私本太平記:10 風花帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
大海人おおしあまは今日も朝から猟だつた。午ちかく、どこではぐれたのか伴の者もつれず、一人でふらりと帰つてくると、宮前の橿かしの木のしたで赤駒の歩みをとめた。
春泥:『白鳳』第一部 (新字旧仮名) / 神西清(著)
大海人おおしあまは目をとぢた。静かだ。しかもその静けさは、まだまだ明け方には遠いらしい、ずしりと重たい静けさである。そのなかで、大海人はふと風の音をきいた。
鸚鵡:『白鳳』第二部 (新字旧仮名) / 神西清(著)
ぎよつと目が覚めたとたんに、大海人おおしあまは片肘を枕へつき立て、むつくり半身をおこした。
鸚鵡:『白鳳』第二部 (新字旧仮名) / 神西清(著)