“おおざっぱ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
大雑把81.8%
大雑駁18.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
なぜならば世間の大雑把おおざっぱな記憶では、桜田門の十七浪士は、すべてもう死んでいるものとしてあるからだった。
旗岡巡査 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
手数をかけるだけの細かい頭脳あたまを働かすことはしないで、すべて大雑把おおざっぱにてきぱきさばいて行く方で、大抵は呉服屋まかせであったが、商売人の服装には注意を怠らなかった。
縮図 (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
以上のいい方はあまり大雑駁おおざっぱではあるが、二三年来の詩壇の新らしい運動の精神は、かならずここにあったと思う。否、あらねばならぬと思う。
弓町より (新字新仮名) / 石川啄木(著)
大雑駁おおざっぱにいえばツルゲーネフ等にならって時代の葛藤かっとうを描こうとしたのは争われないが、多少なりともこれに類した事実が作者の視聴内にあった否乎は二葉亭はかつて明言しなかった。
二葉亭四迷の一生 (新字新仮名) / 内田魯庵(著)