“うちいり”の漢字の書き方と例文
語句割合
討入100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
そのくずれが豊国へ入って、大廻りに舞台がかわると上野の見晴みはらし勢揃せいぞろいというのだ、それから二にん三人ずつ別れ別れに大門へ討入うちいりで、格子さきで胄首かぶとと見ると名乗なのりを上げた。
註文帳 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
曾我そが討入うちいりがある。五郎も十郎も頼朝よりとももみな平等に菊の着物を着ている。ただし顔や手足はことごとく木彫りである。その次は雪が降っている。若い女がしゃくを起こしている。
三四郎 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
俺は、下郎にちがい無いんだから——然し、今夜は、討入うちいりだ。討入ったなら、下郎の俺は、士分の人のように、武芸は上手でないし、一番に、やられると、覚悟しなくてはならん。
寺坂吉右衛門の逃亡 (新字新仮名) / 直木三十五(著)