“うぐいすいろ”の漢字の書き方と例文
語句割合
鶯色100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
のさ/\と魚の食べ残しの鶯色うぐいすいろの皿を片付けて行く直助の後姿を、かの女はあわれに思つたが我慢した。毎日の川魚探しに直助の母の手造りのこん無地の薄綿の肩のあいが陽やけしたのか少しげてゐた。
(新字旧仮名) / 岡本かの子(著)
当時貞雄さんはまだ五六歳の幼童で膝までしかない鶯色うぐいすいろのセルの着物を着た脆弱そうな少年だった。
三人の双生児 (新字新仮名) / 海野十三(著)
鶯色うぐいすいろ緞子どんす垂幕たれまく、「美人戯毬図びじんぎきゅうず」とした壁掛かべがけの刺繍ししゅう、さては誤って彼がふちいた花瓶までが、かつて覚えていたと同じ場所に、何事もなかったかのように澄しかえって並んでいたのだった。
西湖の屍人 (新字新仮名) / 海野十三(著)