“あだばな”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
仇花63.6%
空花18.2%
仇色9.1%
徒花9.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
実花みばなを飾って仇花あだばなを隠すか」鎌二郎はそう云いながら、するどい眼つきでその席を見まわし、鼻でふんとわらった、「——この法要はごまかしだ、こんな法要はやめてしまえ」
滝口 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
みな今年のは空花あだばなであつたらしい。
樹木とその葉:11 夏の寂寥 (旧字旧仮名) / 若山牧水(著)
珠数屋の一座が女と酒と嬌声に仇色あだばなを咲かしている奥広間の隣室へ構わず這入って行って、悠々と陣取りました。
その廊下の外に、一本の石榴ざくろの木が生えていた。このような公共建築の空地に生えた木らしくいつも徒花あだばなばかり散らしていた。珍しく、今年は、低い枝にたった一つ実を結んだ。
一本の花 (新字新仮名) / 宮本百合子(著)