“あいねずみ”の漢字の書き方と例文
語句割合
藍鼠100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
れぼったい顔をして、フランネルの寝間着の上に藍鼠あいねずみの絹のナイトガウンを着てすわっていた奥畑が、狼狽ろうばいの色を包みきれない様子でそう云いながら
細雪:03 下巻 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
そのなかで半七の眼についたのは三十二三の中年増ちゅうどしまで、藍鼠あいねずみ頭巾ずきんに顔をつつんでいるが、浅黒い顔に薄化粧をして、ひと口にいえば婀娜あだっぽい女であった。
半七捕物帳:51 大森の鶏 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
いつもよく例の小豆あずき色の矢絣やがすりのお召の着物に、濃い藍鼠あいねずみに薄く茶のしっぽうつなぎを織り出したお召の羽織を着てやって来たのだが、今日は藍色の地に細く白い雨絣の銘仙の羽織に
うつり香 (新字新仮名) / 近松秋江(著)