トップ
>
『磯清水』
ふりがな文庫
『
磯清水
(
いそしみず
)
』
二人はよく裏の松林の中を散歩した。そこにはいろいろな花が下草に雑つて刺繍でもしたやうに咲いてゐた。黄い小さな花、紫色をした龍胆に似た花、白く叢を成して咲いてゐる花、運が好いと、真紅な美しい撫子の一つ二つをその中から捜すことは出来た。波の音は …
著者
田山録弥
著者
田山花袋
ジャンル
文学 > 日本文学 > 小説 物語
初出
「令女界 第四巻第九号」1925(大正14)年9月1日
文字種別
新字旧仮名
読書目安時間
約9分(500文字/分)
朗読目安時間
約15分(300文字/分)
作品に特徴的な語句
弄
(
もてあそば
)
後
(
おく
)
半巾
(
はんけち
)
弓弦
(
ゆみづる
)
斑
(
ぶち
)
真紅
(
まつか
)
打伏
(
うつぶし
)
撼
(
うごか
)
濃
(
こま
)
甜瓜
(
まくわうり
)
砂
(
いさご
)
黄
(
きいろ
)
何時
(
いつ
)
塗
(
まみ
)
沙浜
(
すなはま
)