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眞個
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まつたく
ふりがな文庫
“
眞個
(
まつたく
)” の例文
新字:
真個
父は
憤
(
おこ
)
ツてゐる、母夫人は
冷淡
(
れいたん
)
だ。周三は何處にも取ツて
付端
(
つきは
)
が無いので、
眞個
(
まつたく
)
家庭を離れて了ツて、獨其の
室
(
しつ
)
に立籠ツて頑張ツた。
平民の娘
(旧字旧仮名)
/
三島霜川
(著)
何
(
な
)
にしろ
弱
(
よわ
)
つたらしい。……
舞臺
(
ぶたい
)
の
歸途
(
かへり
)
として、
今
(
いま
)
の
隧道
(
トンネル
)
を
越
(
こ
)
すのは、
芝居
(
しばゐ
)
の
奈落
(
ならく
)
を
潛
(
くゞ
)
るやうなものだ、いや、
眞個
(
まつたく
)
の
奈落
(
ならく
)
だつた。
魔法罎
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
眞個
(
まつたく
)
難
(
むづか
)
しい問題である。周三が
腦味噌
(
のうみそ
)
の
壓搾
(
あつさく
)
するのも無理は無い。幾ら壓搾したと謂ツて、決して彼の期待するやうな
名案
(
めいあん
)
は出て來はしない。
平民の娘
(旧字旧仮名)
/
三島霜川
(著)
「
否
(
いゝえ
)
、お
知己
(
ちかづき
)
でも、お
見知越
(
みしりごし
)
のものでもありません。
眞個
(
まつたく
)
唯今
(
たゞいま
)
行違
(
ゆきちが
)
ひましたばかり……ですから
失禮
(
しつれい
)
なんですけれども。」
艶書
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
眞個
(
まつたく
)
、
其
(
そ
)
の
言
(
ことば
)
に
違
(
ちが
)
はないもんですから、
主人
(
しゆじん
)
も、
客
(
きやく
)
も、
座
(
ざ
)
を
正
(
たゞ
)
して、
其
(
そ
)
のいはれを
聞
(
き
)
かうと
云
(
い
)
つたの。
印度更紗
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
▼ もっと見る
解剖した屍體を
舊
(
もと
)
の如く縫合はせる手際と謂ツたら
眞個
(
まつたく
)
天稟
(
てんぴん
)
で、誰にも眞似の出來ぬ業である。
解剖室
(旧字旧仮名)
/
三島霜川
(著)
恁
(
か
)
う
仰々
(
ぎやう/\
)
しく
言出
(
いひだ
)
すと、
仇
(
かたき
)
の
髑髏
(
しやれかうべ
)
か、
毒藥
(
どくやく
)
の
瓶
(
びん
)
か、と
驚
(
おどろ
)
かれよう、
眞個
(
まつたく
)
の
事
(
こと
)
を
言
(
い
)
ひませう、さしたる
儀
(
ぎ
)
でない、
紫
(
むらさき
)
の
切
(
きれ
)
を
掛
(
か
)
けたなりで、一
尺
(
しやく
)
三
寸
(
ずん
)
、
一口
(
ひとふり
)
の
白鞘
(
しらさや
)
ものの
刀
(
かたな
)
がある。
印度更紗
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
「
眞個
(
まつたく
)
爲方
(
しかた
)
が無いのさ。」
青い顔
(旧字旧仮名)
/
三島霜川
(著)
眞個
(
まつたく
)
ですな、いまお
話
(
はなし
)
のその
邊
(
へん
)
らしい。……
私
(
わたし
)
の
友
(
とも
)
だちは
泥龜
(
すつぽん
)
のお
化
(
ばけ
)
どころか、
紺蛇目傘
(
こんじやのめ
)
をさした
女郎
(
ぢよらう
)
の
幽靈
(
いうれい
)
に
逢
(
あ
)
ひました。……おなじく
雨
(
あめ
)
の
夜
(
よ
)
で、
水
(
みづ
)
だか
路
(
みち
)
だか
分
(
わか
)
らなく
成
(
な
)
りましてね。
深川浅景
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
其
(
そ
)
の
臭
(
くさ
)
さと
云
(
い
)
つては、
昇降口
(
しようかうぐち
)
の
其方
(
そつち
)
の
端
(
はし
)
から、
洗面所
(
せんめんじよ
)
を
盾
(
たて
)
にした、いま
此方
(
こなた
)
の
端
(
はし
)
まで、むツと
鼻
(
はな
)
を
衝
(
つ
)
いて
臭
(
にほ
)
つて
來
(
く
)
る。
番町
(
ばんちやう
)
が、
又
(
また
)
大袈裟
(
おほげさ
)
な、と
第一
(
だいいち
)
近所
(
きんじよ
)
で
笑
(
わら
)
ふだらうが、いや、
眞個
(
まつたく
)
だと
思
(
おも
)
つて
下
(
くだ
)
さい。
雨ふり
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
「これは
生々
(
なま/\
)
とした
匂
(
にほ
)
ひだ。
眞個
(
まつたく
)
人臭
(
まひとくさ
)
い。」
みつ柏
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
眞
部首:⽬
10画
個
常用漢字
小5
部首:⼈
10画
“眞”で始まる語句
眞
眞實
眞中
眞面目
眞白
眞赤
眞黒
眞直
眞似
眞物