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ひかり
ふりがな文庫
“
光明
(
ひかり
)” の例文
……暗夜に露地を歩く者は、家の雨戸の隙間から、一筋洩れる
灯火
(
ひ
)
の光、そういうわずかな
光明
(
ひかり
)
にさえ、うんと
喜悦
(
よろこび
)
を感ずるものだ。
神州纐纈城
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
体内に灯された処女の
生命
(
いのち
)
が、一
顰
(
ひん
)
、一笑、一挙手、一投足に、恐ろしいばかりの
光明
(
ひかり
)
になって、その五体から発散するのです。
銭形平次捕物控:238 恋患い
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
『これほどあなたが
立派
(
りっぱ
)
な
修行
(
しゅぎょう
)
を
積
(
つ
)
んでいるとは
思
(
おも
)
わなかった。あなたの
体
(
からだ
)
からは
丁度
(
ちょうど
)
神
(
かみ
)
さまのように
光明
(
ひかり
)
が
射
(
さ
)
します……。』
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
脇船の底——
長櫃
(
ながびつ
)
の中——そこにあるのは永遠の悲恋と恐怖の闇ではないか。このかがやかしい
光明
(
ひかり
)
の
微塵
(
みじん
)
もないのである。
鳴門秘帖:01 上方の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
最後に
護身刀
(
まもりがたな
)
を引抜て真一文字に
掻切
(
かききり
)
たる時に、
一朶
(
いちだ
)
の白気閃めき出で、空に舞ひ上りたる八珠「
粲然
(
さんぜん
)
として
光明
(
ひかり
)
をはな」
処女の純潔を論ず:(富山洞伏姫の一例の観察)
(新字旧仮名)
/
北村透谷
(著)
▼ もっと見る
そして彼は最後に言う「我は暗き地、死の
蔭
(
かげ
)
の地に
往
(
ゆ
)
かん、この地は暗くして
晦冥
(
やみ
)
に等しく死の蔭にして
区別
(
わかち
)
なし、かしこにては
光明
(
ひかり
)
も
黒暗
(
くらやみ
)
の如し」
ヨブ記講演
(新字新仮名)
/
内村鑑三
(著)
ロレ
灰色目
(
はひいろめ
)
の
旦
(
あした
)
が
顰縮面
(
しかめつら
)
の
夜
(
よる
)
に
對
(
むか
)
うて
笑
(
ゑ
)
めば、
光明
(
ひかり
)
の
縞
(
しま
)
が
東方
(
とうばう
)
の
雲
(
くも
)
を
彩
(
いろど
)
り、
剥
(
は
)
げかゝる
暗
(
やみ
)
は、
日
(
ひ
)
の
神
(
かみ
)
の
火
(
ひ
)
の
輪
(
わ
)
の
前
(
まへ
)
に、さながら
醉人
(
ゑひどれ
)
のやうに
蹣跚
(
よろめ
)
く。
ロミオとヂュリエット:03 ロミオとヂュリエット
(旧字旧仮名)
/
ウィリアム・シェークスピア
(著)
その瞬間、ブライアン氏の頭に一筋の
光明
(
ひかり
)
が射した。で、この雄弁家は今日まで自分の方でも相手の皺くちやな顔をよく覚えてゐるやうな調子で話しかけた。
茶話:04 大正七(一九一八)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
その今までになく明るく見える
安全燈
(
ラムプ
)
の
光明
(
ひかり
)
越しに、自分の左右の肩の上から、
睫
(
まつげ
)
を伝って這い降りてくる、深紅の血の
紐
(
ひも
)
をウットリと透かして見たのであったが
斜坑
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
而
(
し
)
かも其悪魔が私の父です——
今日
(
こんにち
)
の
会合
(
あつまり
)
は廿五年の
祝典
(
いはひ
)
では御座いませぬ、
光明
(
ひかり
)
を亡ぼす悪魔の
祝典
(
いはひ
)
です、——我父の打ち
壊
(
こ
)
はす神殿の滅亡を
跪
(
ひざまづ
)
いて見ねばならぬとは
火の柱
(新字旧仮名)
/
木下尚江
(著)
徃時
(
むかし
)
は人朕が
光明
(
ひかり
)
を奪ひて、
朕
(
われ
)
を
泥犂
(
ないり
)
の闇に陥しぬ、今は朕人を涙に沈ましめて、朕が
冷笑
(
あざわらひ
)
の一
ト
声の響の下に葬らんとす、おもひ観よ汝、漸く見ゆる世の乱は誰が為すこととぞ汝はおもふ
二日物語
(新字旧仮名)
/
幸田露伴
(著)
他人
(
ひと
)
のためにもなる
光明
(
ひかり
)
と
歓喜
(
よろこび
)
にあふれたものになって来るのであります。
仏教人生読本
(新字新仮名)
/
岡本かの子
(著)
すべての男性に、ネサは
光明
(
ひかり
)
であり
火焔
(
ほのお
)
でおありなされました。
ウスナの家
(新字新仮名)
/
フィオナ・マクラウド
(著)
前
(
さき
)
の世に如何なるちぎり結ばれて斯かる
光明
(
ひかり
)
に遇ふ身なるらん
礼厳法師歌集
(新字旧仮名)
/
与謝野礼厳
(著)
光明
(
ひかり
)
にいつしか
融
(
と
)
けて流れ出でぬ。
春鳥集
(旧字旧仮名)
/
蒲原有明
(著)
溢れる
光明
(
ひかり
)
の裡に座して
海辺小曲(一九二三年二月――)
(新字新仮名)
/
宮本百合子
(著)
生命
(
いのち
)
の
光明
(
ひかり
)
消えうせぬ。
しめしあわせ
(新字新仮名)
/
エドガー・アラン・ポー
(著)
大権威
(
たいごんい
)
、
朝
(
あさ
)
の
光明
(
ひかり
)
に
しやうりの歌
(新字旧仮名)
/
末吉安持
(著)
永劫
(
とは
)
の
光明
(
ひかり
)
と
歓楽
(
よろこび
)
に
全都覚醒賦
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
光明
(
ひかり
)
と
暗黒
(
やみ
)
の
道程
(
みちすじ
)
! それは
人生
(
ひとのよ
)
の道程でもある。光明と暗黒の道程を辿って行く左門の姿は、俯向いていて寂しそうで、人生の苦行者のように見えた。
血曼陀羅紙帳武士
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
戀人
(
こひゞと
)
は
其
(
その
)
麗
(
うるは
)
しい
身
(
み
)
の
光明
(
ひかり
)
で、
戀路
(
こひぢ
)
の
闇
(
やみ
)
をも
照
(
て
)
らすといふ。
若
(
も
)
し
又
(
また
)
戀
(
こひ
)
が
盲
(
めくら
)
ならば、
夜
(
よる
)
こそ
戀
(
こひ
)
には一
段
(
だん
)
と
似合
(
にあ
)
ふ
筈
(
はず
)
。
ロミオとヂュリエット:03 ロミオとヂュリエット
(旧字旧仮名)
/
ウィリアム・シェークスピア
(著)
再び若くして地の上に立つに至るであろう——と黒雲の中に
光明
(
ひかり
)
は隠見するのである。
ヨブ記講演
(新字新仮名)
/
内村鑑三
(著)
その蛇は
身体
(
からだ
)
中宝石で出来ていて、その眼は黄玉の
光明
(
ひかり
)
を放ち、
紅玉
(
ルビー
)
の舌をペロペロと出していましたが、この蛇が美留藻の紫色の
髪毛
(
かみのけ
)
の上に、王冠のようにとぐろを巻いて、
屹
(
きっ
)
と頭を
擡
(
もた
)
げますと
白髪小僧
(新字新仮名)
/
夢野久作
、
杉山萠円
(著)
ポツチリ咲いたやうな
唇
(
くちびる
)
の魅力など、一つ/\の美しさは
算
(
かぞ
)
へ立てても際限がありませんが、何より、躰内に灯された處女の生命が、一
顰
(
びん
)
、一笑、一擧手、一投足に、恐ろしいばかりの
光明
(
ひかり
)
になつて
銭形平次捕物控:238 恋患ひ
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
知らでこそ仏をよそに思ひしか我も
光明
(
ひかり
)
の
中
(
うち
)
に住む身を
礼厳法師歌集
(新字旧仮名)
/
与謝野礼厳
(著)
不滅の
光明
(
ひかり
)
の宮の
焔の后
(新字旧仮名)
/
末吉安持
(著)
ヂュリ あの
光明
(
ひかり
)
は
朝
(
あさ
)
ぢゃない、いえ/\、
朝日
(
あさひ
)
ではないわいの。ありゃ
太陽
(
たいやう
)
がお
前
(
まへ
)
の
爲
(
ため
)
に、
今宵
(
こよひ
)
マンチュアへの
道案内
(
みちしるべ
)
に
炬火持
(
たいまつもち
)
の
役
(
やく
)
さしょとて、
急
(
きふ
)
に
呼出
(
よびだ
)
した
光
(
ひか
)
り
物
(
もの
)
ぢゃ。
ロミオとヂュリエット:03 ロミオとヂュリエット
(旧字旧仮名)
/
ウィリアム・シェークスピア
(著)
◯次の十五節は言う「また悪人はその
光明
(
ひかり
)
を奪われ、高く挙げたる手は折らる」と。これまた朝の形容の一部である。暗黒の間悪人はその悪を
壇
(
ほしいまま
)
にしてその手を高く挙げて悪に従う。
ヨブ記講演
(新字新仮名)
/
内村鑑三
(著)
“光明”の意味
《名詞》
光明(こうみょう、こうめい)
暗闇を照らす明るい光。
逆境にあるときに見出す希望。
仏・菩薩から発する光。
(出典:Wiktionary)
“光明”の解説
光明(こうみょう)とは、明るい光のこと。対義語は暗黒または無明。
(出典:Wikipedia)
光
常用漢字
小2
部首:⼉
6画
明
常用漢字
小2
部首:⽇
8画
“光明”で始まる語句
光明寺
光明皇后
光明院
光明子
光明遍照
光明優婆塞
光明蔵
光明道
光明峰寺
光明山