来客らいきゃく)” の例文
旧字:來客
午睡ひるねする人達ひとたちもあわててとびき、うえしたへの大騒おおさわぎをえんじたのも道理どうり、その来客らいきゃくもうすのは、だれあろう、ときみかどうず皇子みこ
来客らいきゃくかもしれない。機会は今だと思った彼女は、あたりを見まわして、誰もいないことをたしかめると、つと木彫の日光陽明門の額の前に近よった。
什器破壊業事件 (新字新仮名) / 海野十三(著)
もし、来客らいきゃくのことばに、まちがいがなければ、竹夫たけおは、自分じぶんあたまをうたがわねばなりません。それから、四、五にちというもの、かれは、煩悶はんもんにすごしたのです。
ひすいの玉 (新字新仮名) / 小川未明(著)
生憎あいにく前日来の雨で、到底来者きてはあるまいと思うて居ると、それでもかさをさして夕刻ゆうこくから十数人の来客らいきゃく
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
ただ特別なる場合、たとえば来客らいきゃくとか病気とかの時のごときには、明らかなる意思を立てて遂行すいこうするも必要だが、たいていの場合にはどちらでも差支えないことが多い。
自警録 (新字新仮名) / 新渡戸稲造(著)
ケンプ博士はくし来客らいきゃく
あるとしなつはじめやかたもり蝉時雨せみしぐれ早瀬はやせはしみずのように、かまびずしくきこえている、あつ真昼過まひるすぎのことであったともうします——やかた内部うちっていたような不時ふじ来客らいきゃく
ところが、あるのこと、竹夫たけおいえ来客らいきゃくがありました。
ひすいの玉 (新字新仮名) / 小川未明(著)
それはかく不意ふい来客らいきゃくとしては五六十にんはなかなかの大人数おおにんずうでございます。ましてそれが日本国中にほんこくじゅうにただ一人ひとりあって、二人ふたりとはない、いくさ神様かみさま御同勢ごどうせいとありましてはたいへんでございます。