取調とりしら)” の例文
町奉行の手へ引取ひきとられ翌々日よく/\じつ享保四年極月ごくげつ十六日初めて文右衞門の一件白洲しらすに於て取調とりしらべとなり越前守殿出座有て文右衞門を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
それから取調とりしらべてみるとその下宿屋の前身というのが、もとは尼寺であったので、巴里パリーの市中に革命の行われた時は、何でも病院に当てられていたこともあった。
不吉の音と学士会院の鐘 (新字新仮名) / 岩村透(著)
虎の威を借る下役どもは、逃げもならずにふるえる男女を、一人一人小突き廻しては取調とりしらべるのでした。
礫心中 (新字新仮名) / 野村胡堂(著)
あるいは又ヨジユムを作って見ようではないかと、色々書籍しょじゃく取調とりしらべ、天満てんま八百屋市やおやいちに行て昆布荒布あらめのような海草類をかって来て、れを炮烙ほうろくいっ如何どう云うふうにすれば出来ると云うので
福翁自伝:02 福翁自伝 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
れもあま輕卒けいそつこと人形にんげうひなではし、ひと一人ひとり翫弄物もてあそびにするわけにはくまじ、出來できそこねたとて塵塚ちりづかすみてられぬ、いゑいしづゑもらふのなれば、いまをう聞定きゝさだめもし、取調とりしらべてもうへこと
われから (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
わたしもどつて、宣告せんこくしていた死刑しけい面々めん/\取調とりしらべなければならない
愛ちやんの夢物語 (旧字旧仮名) / ルイス・キャロル(著)
領主 暫時しばらく叫喚けうくわんくちぢよ、この疑惑ぎわくあきらかにしてその源流げんりう取調とりしらべん。しかのち、われ卿等おんみら悲歎なげきひきゐて、かたきいのちをも取遣とりつかはさん。づそれまでは悲歎ひたんしのんで、この不祥事ふしゃうじ吟味ぎんみしゅとせい。
呼出し取調とりしらありしに一かう右體の怪我人けがにん見當らざるよしを申により又外々の名主へ掛り尋けるに下谷したや廣小路ひろこうぢ道達だうたつとて表へは賣藥ばいやく見世みせを出しおき外療醫ぐわいれうい
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
右の通り出役しゆつやくの者取調とりしらべし上書付二通大岡越前守殿へ差出しけるによつて越州殿にはさてこそ推量すゐりやうたがはず外に惡賊あくぞく有ことと是よりもつぱら其本人を種々いろ/\詮議せんぎされけるとなん
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)