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うちでし
ふりがな文庫
“
内弟子
(
うちでし
)” の例文
その他半蔵が
内弟子
(
うちでし
)
の
勝重
(
かつしげ
)
から手習い子供まで、それに
荒町
(
あらまち
)
からのものなぞを入れると、十六、七人ばかりの人たちが彼を出迎えた。
夜明け前:01 第一部上
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
洋子は東京の名ある女流音楽家の
内弟子
(
うちでし
)
で、玉村一家とは妙子を通じて
懇意
(
こんい
)
の間柄、二郎とは父玉村氏も黙認している程の恋仲であった。
魔術師
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
女流歌人
松
(
まつ
)
の
門
(
と
)
三艸子
(
みさこ
)
は長命であったが、その前身は井上文雄の
内弟子
(
うちでし
)
兼
妾
(
めかけ
)
で、その後、深川松井町の芸妓
小川小三
(
おがわこさん
)
である。
明治大正美人追憶
(新字新仮名)
/
長谷川時雨
(著)
かりにそれが
眼
(
がん
)
ちげえであっても、流儀の流れをうけた
内弟子
(
うちでし
)
か門人か、どちらにしても、近親の若い女にちげえねえよ。
右門捕物帖:26 七七の橙
(新字新仮名)
/
佐々木味津三
(著)
それが
恩地小左衛門
(
おんちこざえもん
)
の屋敷のものだと云う事は、蘭袋の
内弟子
(
うちでし
)
と話している言葉にも
自
(
おのずか
)
ら明かであった。
或敵打の話
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
▼ もっと見る
医者
(
いしや
)
の
内弟子
(
うちでし
)
で
薬局
(
やくきよく
)
、
拭掃除
(
ふきさうぢ
)
もすれば
総菜畠
(
さうざいばたけ
)
の
芋
(
いも
)
も
堀
(
ほ
)
る、
近
(
ちか
)
い
所
(
ところ
)
へは
車夫
(
しやふ
)
も
勤
(
つと
)
めた、
下男
(
げなん
)
兼帯
(
けんたい
)
の
熊蔵
(
くまざう
)
といふ、
其頃
(
そのころ
)
二十四五
歳
(
さい
)
、
稀塩散
(
きゑんさん
)
に
単舎利別
(
たんしやりべつ
)
を
混
(
ま
)
ぜたのを
瓶
(
びん
)
に
盗
(
ぬす
)
んで
高野聖
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
色々考えた結果がココの女の写真屋の
内弟子
(
うちでし
)
に住込ませて仕込んでもらってるらしかった。
二葉亭余談
(新字新仮名)
/
内田魯庵
(著)
為事
(
しごと
)
にも身を入れ、由次郎という
内弟子
(
うちでし
)
もおいて、自分で横浜のお得意先きなども始終まわっていたが、子を
失
(
な
)
くしてから、又酒にばかり親しむようになって、つい家もあけがちになった。
花を持てる女
(新字新仮名)
/
堀辰雄
(著)
その
内弟子
(
うちでし
)
に住み込ませた。
最も早熟な一例
(新字旧仮名)
/
佐藤春夫
(著)
かつて半蔵の
内弟子
(
うちでし
)
として少年時代を馬籠本陣に送ったことのある
勝重
(
かつしげ
)
は落合から。奥の間の机の上では日中の
蝋燭
(
ろうそく
)
が静かにとぼった。
夜明け前:03 第二部上
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
そして八丁堀
茅場町
(
かやばちょう
)
の国文の大家、井上文雄の
内弟子
(
うちでし
)
になった。彼女たちは内弟子という、また他のものは妾だともいう。
明治美人伝
(新字新仮名)
/
長谷川時雨
(著)
私の
内弟子
(
うちでし
)
が(私はその男と、たった二人暮しだったのです)何も知らないで、使のものと応待して居ります。
人間椅子
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
すると医者の
内弟子
(
うちでし
)
で薬局、
拭掃除
(
ふきそうじ
)
もすれば
総菜畠
(
そうざいばたけ
)
の
芋
(
いも
)
も
掘
(
ほ
)
る、近い所へは車夫も勤めた、
下男兼帯
(
げなんけんたい
)
の熊蔵という、その
頃
(
ころ
)
二十四五
歳
(
さい
)
、
稀塩散
(
きえんさん
)
に
単舎利別
(
たんしゃりべつ
)
を混ぜたのを
瓶
(
びん
)
に盗んで
高野聖
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
長いこと半蔵に
就
(
つ
)
いて
内弟子
(
うちでし
)
として馬籠本陣の方にあった勝重も、その年の春からは落合の自宅に帰って、年寄役の見習いを始めるほどの年ごろに達している。
夜明け前:02 第一部下
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
勝重はかつて半蔵の
内弟子
(
うちでし
)
として馬籠旧本陣に三年の月日を送ったことを忘れない。明治十九年の春が来るころには、彼も四十歳に近い分別盛りの年ごろの人である。
夜明け前:04 第二部下
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
半蔵が連れて来た勝重は、美濃落合の稲葉屋から
内弟子
(
うちでし
)
として預かってからもはや三年になる。
夜明け前:01 第一部上
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
お三輪は半蔵が郷里に残して置いて来たお粂を思い出させる年ごろで、以前の本所相生町の小娘時代に比べると、今は
裏千家
(
うらせんけ
)
として名高い茶の師匠
松雨庵
(
しょううあん
)
の
内弟子
(
うちでし
)
に住み込んでいるという変わり方だ。
夜明け前:04 第二部下
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
“内弟子(付き人)”の解説
付き人(つきびと)とは、一般的に、徒弟制度やその流れを汲む育成システムが存在する組織の中にあって、序列・位・格などでより上位の者の側に付いて、その雑務などを務める者のことである。
付け人(つけびと。大相撲ではこの表記が一般的)や内弟子(うちでし)とも呼ばれ、いわゆる「かばん持ち」などがこれにあたる。
(出典:Wikipedia)
内
常用漢字
小2
部首:⼌
4画
弟
常用漢字
小2
部首:⼸
7画
子
常用漢字
小1
部首:⼦
3画
“内”で始まる語句
内
内儀
内部
内々
内証
内外
内裏
内證
内密
内輪