“内証”のいろいろな読み方と例文
旧字:内證
読み方割合
ないしょ62.2%
ないしょう25.6%
ないしよう8.5%
ない1.2%
ないしやう1.2%
ねえしょ1.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
いずれ両親には内証ないしょなんだから、と(おいしかってよ。)を見得もなく門口でまで云って、遅くならない内、お妙は八ツ下りに帰った。
婦系図 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
「今日まで内証ないしょうにしていたんですが、実は四五日まえから脅迫状を寄来よこす奴がいるんです。初めは誰かの悪戯いたずらだと思ってたんですが」
海浜荘の殺人 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
その春挙氏は画家ゑかきである。画が頼みたい人にそつと内証ないしようでお知らせする。氏の潤筆料に黄金こがねなどは無用の沙汰で、兎角は石の事/\。
もり蕎麦は、滝の荒行ほど、どっしりと身にこたえましたが、そのかわり、ご新姐——お雪さんに、(おい、ごく内証ないだぜ。)と云って、手紙をことづけたんです。
木の子説法 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
ふるママながら、そつと、大事だいじに、内証ないしやうで、手首てくびをすくめて、自分じぶん身躰からだやうとおもつて、左右さいうそでをひらいたときもうおもはずキヤツとさけんだ。だつてわたしとりのやうにえたんですもの。
化鳥 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
訳は大概てえげえ極ってる、亭主に嫌われて離縁され、世間へ顔向けが出来ねえとか、内証ねえしょ情夫おとこが出来て親に面目ねえんで死ぬのか知らねえが、今の若さで親に先立さきだって済む訳のものじゃアねえ