“めぐら”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:メグラ
語句割合
24.1%
15.5%
13.8%
12.1%
8.6%
5.2%
𢌞5.2%
3.4%
1.7%
1.7%
廻旋1.7%
1.7%
盲目1.7%
1.7%
轉廻1.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
遺言ゆゐごんせられしに秀忠公も亦深慮をめぐらされ京都へ御縁組遊ばし其上にて事をはからはんと姫君お福の方を後水尾院ごみづのをゐんの皇后に奉つらる之を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
ソロドフニコフはくびすめぐらして、忽然大股にあとへ駈け戻つた。ぬかるみに踏み込んで、ずぼんのよごれるのも構はなかつた。
打惑うちまどひてりかねたる彼の目前まのあたりに、可疑うたがはしき女客もいまそむけたるおもてめぐらさず、細雨さいうしづか庭樹ていじゆちてしたたみどりは内を照せり。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
これは二階の一室いっしつめぐらすに四目格子よつめごうしを以てしたもので、地震の日には工事既におわって、その中はなお空虚であった。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
小笹と枯芒かれすすきの繁った道端みちばたに、生垣をめぐらした茅葺の農家と、近頃建てたらしい二軒つづきの平家ひらやの貸家があった。
元八まん (新字新仮名) / 永井荷風(著)
その春と題したる畫の中に群れ遊べるさまこそ愛でたけれ。童一人大なるめぐらすあれば、一人はそれにてやじりを研ぎ、外の二人は上にありて飛行しつゝも、水を砥の上にそゝげり。
世には斯かる氣高けだかき美しき女子をなごも有るもの哉と心ひそかに駭きしが、雲をとゞめ雲を𢌞めぐらたへなる舞の手振てぶりを見もて行くうち、むねあやしう轟き、心何となく安からざる如く
滝口入道 (旧字旧仮名) / 高山樗牛(著)
さしわたし三間ばかりにめぐらしたる高さ六七尺のまろき壇を雪にて作り、これに二処ふたところの上りだんを作る、これも雪にてする、里俗りぞくよんしろといふ。
當時こそ片々の畫圖となりて我目に觸れつれ、今に至りてかうべめぐらせば、その片々は一幅の大畫圖となりて我前に横はれり。是れわが學校生活なり。
われは獨り閑室に坐するとき、かうべめぐらして彼の我師と稱するものを憶ふに、一種の奇異なる感の我を襲ひ來るに會ひぬ。世界は譬へば美しき少女をとめの如し。
我はわが慰藉なぐさめの慕はしき聲を聞きて身をめぐらせり、されどこの時かの聖なる目の中にいかなる愛をわが見しや、こゝにしるさじ 七—九
神曲:03 天堂 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
一の微笑ほゝゑみの光をもて我をしたがへつゝ淑女曰ふ。身をめぐらしてしかして聽け、わが目の中にのみ天堂あるにあらざればなり。 一九—二一
神曲:03 天堂 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
艫舳へとも廻旋めぐらすることを得ず。
金将軍 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
一番に傘矛かさぼこ錦のみづひきをかけめぐらはしすゞをつけ、又裁工きれさいくの物さま/″\なるをさげる、傘矛かさぼこの上には諫鼓を飾る。
そんだがお内儀かみさんその盲目めぐら奇態きたえで、麥搗むぎつきでも米搗こめつきでも畑耕はたけうねえでもなんでも百姓仕事ひやくしやうしごとんでさ、うすあかりにやえんだなんていふんだがそんでも奇態きたえなのせどうも
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
青年わかものは水車場を立ち出でてそのままちまたの方へと足をめぐらしつ、節々おりおり空を打ち仰ぎたり。間もなくちまたでぬ。
わかれ (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
突然とつぜん船首せんしゆ轉廻めぐらすよとに、さながら疾風しつぷう電雷でんらいごと此方こなた突進とつしんしてた。