“しかた”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:シカタ
語句割合
仕方43.8%
為方33.6%
爲方7.7%
詮方5.1%
致方2.1%
方法1.7%
仕形1.3%
志方0.9%
して見よう0.4%
仕型0.4%
仕様0.4%
仕法0.4%
仕難0.4%
制作0.4%
四方0.4%
所為0.4%
鹿太0.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
長吉ちやうきち仕方しかたなしにだ左へ左へと、いゝかげんにれてくと蔵造くらづくりの問屋らしい商家しやうかのつゞいた同じやうな堀割ほりわりの岸に二度も出た。
すみだ川 (新字旧仮名) / 永井荷風(著)
それを温和に過ぐる性質の安はいさめようともしないので、五百は姉を訪うてこの様子を見る度にもどかしく思ったが為方しかたがなかった。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
けれども其の埒外らちぐわいゐつすることの出來ないのが運命うんめいなのだから爲方しかたがない、性格悲劇せいかくひげきといふ戯曲ぎきよく一種いつしゆがあるが、僕等が丁度てうど其だ。
虚弱 (旧字旧仮名) / 三島霜川(著)
夫ぢやアやつて下さるか如何いかに吾儕われがことをかまて見せようが此姿すがたでは如何どうかう詮方しかたがねへ付ては身姿みなりこせへるだけ金をば五兩貸てくれ。
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
それを云うと、非常な幻滅で、まるきり他愛のない落し話になって了うので、私も先を話したくないのですけれど、でも、事実は事実ですから、どうも致方しかたありません。
モノグラム (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
また奥方様おくがたさまをくはせる……あまつさへ、いま心着こゝろづいて、みゝませてけば、われみづからも、ごろでは鉦太鼓かねたいここそらさぬけれども、土俗どぞくいまる……天狗てんぐさらはれたものをさが方法しかた
神鑿 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
背負しょつてる絵を見る)むゝ、其処そこで、(仕形しかたしつゝ)とつて面白がつて居たんだな。ところで、俺がう近く来たから、怒られやしないかと思つて、其の悪戯いたずらめたんだ。
紅玉 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
そしてまず三木城の衛星的えいせいてき要害をなしている神吉かんきの城や志方しかたの城を、たちまち陥した。
黒田如水 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
いかにも淋しく感じましたがどうもして見ようしかたがない。何かりたいと思っても其辺そこらに草もなし。
チベット旅行記 (新字新仮名) / 河口慧海(著)
武蔵の手から引っくると、そのつまらない百姓鍛冶屋の女房がひたと鎖鎌を持って、体の仕型しかたを見せた。
宮本武蔵:04 火の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
だが、説明の仕様しかたがなかつた。此方が、たぢろげばたぢろぐ程妻の嫉妬を掻きたてるやうなものだつた。
鱗雲 (新字旧仮名) / 牧野信一(著)
それは一には裱裝用のきれと茶器に附屬した切とに使用せらるゝが爲である。それに就てはいろ/\な分類の仕法しかたもあり、茶人などは其の道に達した人が尠くない。
染織に関する文献の研究 (旧字旧仮名) / 内藤湖南(著)
疑ひし後にて手前に有る事もあれば此儀は右兩人を召捕めしとりとくと吟味の上ならでは決定けつぢやう仕難しかたし其儀如何とあれば今汝が申す方此内記甚だ信用しんようせずとのことばの中にこしらへ事と正鵠ほし
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
その制作しかたは木のえだふぢつるにて穴に倚掛よせかけたなつくり、たなのはしに付てくひを以てこれをしばり、たなの横木にはしらありてたなの上に大石をつみならべ、横木よりなはを下し縄にむすびてあなのぞま
それで、憲兵司令官の加藤泊治郎や東京憲兵隊長の四方しかた淳二などに憲兵隊の再組織をやらせた。
ノア (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
いかにやせんと人々佇立たゝずみたるなかに、かの老人らうじんよし/\所為しかたこそあれとて、わかものどもをつれちかき村にいたりてにはとりをかりあつめ、雪頽なだれの上にはなちをあたえつゝおもふ処へあゆませけるに
幼名は鹿太しかたであつた。これも旧家に善くある習で、鹿太は両親の望に任せて小さい時に婚礼をした。塩見氏しほみうぢたけと云ふ娘と盃をしたのである。
津下四郎左衛門 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)