『かしはばやしの夜（かしわばやしのよる）』

清作は、さあ日暮れだぞ、日暮れだぞと云ひながら、稗の根もとにせつせと土をかけてゐました。 そのときはもう、銅づくりのお日さまが、南の山裾の群青いろをしたとこに落ちて、野はらはへんにさびしくなり、白樺の幹などもなにか粉を噴いてゐるやうでした。 …

著者	宮沢賢治
ジャンル	文学 > 日本文学 > 小説 物語
初出	「イーハトヴ童話　注文の多い料理店」盛岡市杜陵出版部・東京光原社、1924（大正13）年12月1日
文字種別	新字旧仮名
読書目安時間	約16分（500文字/分）
朗読目安時間	約27分（300文字/分）

作品に特徴的な語句

空（す） 十九（じふく） 悪口（わるぐち） 俄（には） 兎（うさ） 辱（かたじ） 画（ゑ） 梟（ふくろふ） 四（し） 綬（じゆ） 聯合（れんがふ） 握（つか） 斧（をの） 明日（あした） 柏（かしは） 群青（ぐんじやう） 九（く） 肉桂（にくけい） 葡萄（ぶだう） 談（はな） 遁（に） 鍬（くは） 頑丈（ぐわんぢやう） 工合（ぐあひ） 七（しち） 喧嘩（けんくわ） 屑（くづ） 居（を） 尤（もつと） 年老（としよ） 兎（うさぎ） 却（かへ） 咆（ほ） 稗（ひえ） 呉（く） 膝（ひざ） 叩（たた） 藤助（とうすけ） 見外（みそ） 誰（たれ） 載（の） 這（は） 伐（き） 銅（あかがね） 云（い） 鼠（ねずみ） 咽喉（のど） 嘗（な） 眺（なが） 眉（まゆ） 白樺（しらかば） 天狗（てんぐ） 瓶（びん） 環（わ） 狐（きつね） 無暗（むやみ） 欝金（うこん） 機嫌（きげん） 斯（か） 山裾（やますそ） 播（ま） 挨拶（あいさつ）