鼠甲斐絹ねずみがいき)” の例文
でっぷりふとり、頭を結髪むすびがみにして、細かい飛白かすり単衣ひとえに、黒鵞絨くろびろうどの帯を前にしめ、白縮緬のふんどしを長くしめ、鼠甲斐絹ねずみがいきの脚絆に、白足袋麻裏草履という姿なりですから
塩原多助一代記 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
余程よっぽど可笑しいんでさア、両褄りょうづまを取って白縮緬のふんどしをピラツカせて、止せばいのに鼠甲斐絹ねずみがいきの女脚絆を掛けて、白足袋に麻裏草履をゆわい附けにして、馬が来ると怖いよーッて駈け出すんですが
鼠甲斐絹ねずみがいき女脚半おんなきゃはんをかける世の中で、当今たゞいまならば新橋の停車場すてえしょんからピーと云えばじきに川崎までかれますが、其の頃は誠に不都合な世の中で、川崎までくのに、女の足では一晩泊りでございます。