鴛鴦ヲシ)” の例文
鴛鴦ヲシ・をムレの雲・みなぎらふ水・山越ゆる鴨群アヂムラなど、時代が純粋な叙景詩を欲して居たら、直に其題材を捉へて歌ふ事の出来る能力を見せて居る。
叙景詩の発生 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
今朝も、深い霜朝を、何処からか、鴛鴦ヲシ夫婦鳥ツマドリが来て浮んで居ります、と童女ワラハメが告げた。
死者の書 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
山川に鴛鴦ヲシ二つ居て タグひよく タグへる妹を 誰か率行ヰニけむ(野中川原史満——日本紀)
叙景詩の発生 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
山川に鴛鴦ヲシ二つ居て、タグひよくタグへる妹を。誰かにけむ(孝徳紀)
日本文章の発想法の起り (新字旧仮名) / 折口信夫(著)