魚族いろくず)” の例文
楽しげに銀鱗ぎんりんひるがえす魚族いろくずどもを見ては、何故なにゆえに我一人かくは心たのしまぬぞと思いびつつ、かれは毎日歩いた。途中でも、目ぼしい道人どうじん修験者しゅげんしゃの類は、あまさずその門をたたくことにしていた。
悟浄出世 (新字新仮名) / 中島敦(著)