“鬢付油”の読み方と例文
読み方割合
びんつけあぶら100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
種々いろいろ仕掛は楽屋にちゃんと用意してあるはずだ。顔へすすを塗る手は古いが、眼尻へ鬢付油びんつけあぶらを塗って、頬の引っつりを無二膏むにこうこしらえるとは新手あらてだったね。
西洋の女にワキガの臭気あり日本の女に鬢付油びんつけあぶらの臭気あり。初めて西洋に行くものは地下鉄道車内の臭気に往々嘔吐を催す。日本にあっては霖雨の時節閉切った電車の中しばしば鼻を掩う事あり。
偏奇館漫録 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
なかったのだ、鬢付油びんつけあぶらが。
寄席 (新字新仮名) / 正岡容(著)