骨組ほねぐみ)” の例文
それは骨組ほねぐみのがっしりした中背の好漢で、頬は丸々として血色がよく、歯が雪のように白くて、漆のように真黒な頬髯を生やしていた。
きらびやかなはなやかさは、すっかり影をひそめて、ただ、はだかの灰色はいいろ骨組ほねぐみが、残っているばかりです。
その鉄の棒は、塀をつくるときに、骨組ほねぐみとしていれたものであったらしい。それに少年たちが持ってきた綱を結びつけ、それから綱をおそるおそる井戸の中へたらした。
時計屋敷の秘密 (新字新仮名) / 海野十三(著)
それは正月を目の前にひかえて、せわしくなった凧屋たこやでした。凧屋の主人は、店の中にひとりすわってはり上げた凧に糸目いとめをつけたり、骨組ほねぐみをなおしたりして働いていました。
清造と沼 (新字新仮名) / 宮島資夫(著)
そのうちにどうした拍子ひょうしかその反射光はんしゃこうでもって顔面がんめんがパッと照らしだされたが、それを見ると、この黒影の人物は、かなりがっちりした骨組ほねぐみの巨人で、眼から下を黒いぬのでスッポリと覆い
恐怖の口笛 (新字新仮名) / 海野十三(著)