騒々ざわざわ)” の例文
旧字:騷々
馬のいななきや清水の参詣人の跫音が、往来の方に騒々ざわざわと聞える。そういう町の騒音の中から、武蔵が吉岡を打ったという噂も聞いた。
宮本武蔵:05 風の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
そのほか集まって来ていた足軽だの、宿直とのいの者だの、番士たちだのが、真っ黒に垣をなして何か騒々ざわざわいっているのだった。
宮本武蔵:03 水の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
しかし、その馬のいななきも将士の顔も、士気も、亀山の城を出た時とはちがって、一度に騒々ざわざわ殺気立っていた。
茶漬三略 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
とはいえ、馬のいななきやら人声が早や騒々ざわざわと朝の立ち支度を告げているので、廉子は、雲清寺の縁へ出て
私本太平記:05 世の辻の帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
その人々の騒々ざわざわと云っている言葉を綜合してみると、お可久という名も、大名のお部屋様だったなどという事もみんな嘘で、ほんとは、日光山の中院の僧の隠し子で
魚紋 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
折から今朝宿を立つので騒々ざわざわとそこで草鞋を穿いたり、荷を肩にしていた旅人たちは
宮本武蔵:03 水の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
語尾の終らぬうちに、衆座は、騒々ざわざわと私語の声で掻きみだれてしまった。
新編忠臣蔵 (新字新仮名) / 吉川英治(著)