馬杉ますぎ)” の例文
同じ船室に当った馬杉ますぎ君と、上甲板の籐椅子に腰をかけていると、舷側にぶつかる浪の水沫しぶきが、時々頭の上へも降りかかって来る。海は勿論まっ白になって、底が轟々ごうごう煮え返っている。
上海游記 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)