馬入川ばにゅうがわ)” の例文
馬入川ばにゅうがわすなわち相模川さがみがわの水域は、ことに本場であるように以前から伝えられているので、私などは例の早合点で、この手近の多摩川の両岸なども
年中行事覚書 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
それがここいらへ来ては相模川になります、これからずっとしもへさがると馬入川ばにゅうがわで、東海道は平塚のこっちの方へ流れ出すのがそれでございますな、秋になるとうろこの細かい鮎がれて
大菩薩峠:20 禹門三級の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
しかし酒匂の鮎が足りなくなると馬入川ばにゅうがわ狩野川かのがわの鮎を使う事がありますから随分雑種の鮓が出来ますけれどもず酒匂の鮎ならば鮓に適しています。それもおすよりはめすの方がようございます。
食道楽:秋の巻 (新字新仮名) / 村井弦斎(著)
小仏こぼとけを昼間越えるのはこれが始めてだと言ったり、馬入川ばにゅうがわを見て何という川かなどと尋ねられる。
雪国の春 (新字新仮名) / 柳田国男(著)