首尾好しゅびよ)” の例文
秋「わしは決して云わん、首尾好しゅびよく悪人を見出みだして御当家安堵の想いを為すような事になれば、何うか願って手前に五人扶持もりたいの」
菊模様皿山奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
生徒達は今日の遠泳会を一度も船へ上って休まず、コースを首尾好しゅびよく泳ぎおおせれば一級ずつ昇級するのである。彼は勇んで「ホイヨー」「ホイヨー」と、掛声を挙げながら、ついて来る。
渾沌未分 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
家内が玉江さんから折々西洋料理や西洋菓子の製法を習いますと首尾好しゅびよく出来る時は四つか五つの玉子で済みますけれども出来損じて二度も三度もり直しますとたちまち十五、六の玉子を使います。
食道楽:冬の巻 (新字新仮名) / 村井弦斎(著)