食糧しょくりょう)” の例文
食糧しょくりょう風呂敷包ふろしきづつみにして、千円の金を持って千穂子は産院に戻って来たが、赤ん坊はひどい下痢げりをしていた。
河沙魚 (新字新仮名) / 林芙美子(著)
ほかに逃げ道もなし、食糧しょくりょうのあるところもありませんから、きっとここへやってくるにそういありません。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
食糧しょくりょうを求めるために浜辺にそって南下した、行くこと十九キロばかりで一じょうの小川の口に達した、ぼくらはむさぼるように水を飲んだ、水はとてもおいしかったよ
少年連盟 (新字新仮名) / 佐藤紅緑(著)
例えば、あの食糧しょくりょう事情の困難なときの母の生活ぶりを見ると思い当るものがある。
親は眺めて考えている (新字新仮名) / 金森徳次郎(著)
十人の人の一年の食糧しょくりょうが毎年とれます。牛ならどうです。一年の間にふとる分左様百六十キログラムの牛肉で十人の人が一年生きていられますか。一人一日五十グラムですよ。親指三本の大さですよ。
ビジテリアン大祭 (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)
「すべてしろをのっとったさいには、そこらにのこっている食糧しょくりょうや水はけっして口にすべきものじゃあない」
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「たよりない、食糧しょくりょう係だなあ」
少年連盟 (新字新仮名) / 佐藤紅緑(著)