頑冥ぐわんめい)” の例文
周三はさひはいに、頑冥ぐわんめいな空氣を吸つて、温順おんじゆん壓制君主あつせいくんしゆ干渉かんしよう服從ふくじうしてゐたら、兵粮の心配は微塵みじんもない。雖然彼の城は其の根底がぐらついてゐる。
平民の娘 (旧字旧仮名) / 三島霜川(著)
たゞ頑冥ぐわんめい不霊なるは愛山のみ。彼れは形而上を解することあたはざる『唯物論者』なり。彼れの頭脳は英人的にして事業と功利の外はすべてを軽侮せんとするものなりと。是れ彼れの独断的批評なりき。
透谷全集を読む (新字旧仮名) / 山路愛山(著)