“面紗(ベール)” の例文
何時、富岡に振り返られても、旅空の女の淋しさを、上手にみせる哀愁の面紗(ベール)を、ゆき子はじいつとかぶつてゐた。その面紗の後で、ゆき子はひとりで昂奮(かうふん)して、やるせなげに溜息(ためいき)をついてゐるのだ。
浮雲 (新字旧仮名) / 林芙美子(著)