雨隙あますき)” の例文
どうも雨らしいぞ、と思う間もなく、もう小さな白い雨粒がぽつぽつと落ちてきた。許宣は四聖観の簷下のきしたへ往って立っていたが、雨はしだいに濃くなってきて、雨隙あますきがきそうにも思われなかった。
雷峯塔物語 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)