“陽穀”の読み方と例文
読み方割合
ようこく100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
県城通りのえんじゅ並木に、ひときわ目立つ生薬きぐすり問屋がある。陽穀ようこく県きっての丸持まるもちだともいう古舗しにせだ。男はその薬屋の主人で名はけい苗字みょうじは二字姓の西門せいもんという珍らしい姓だった。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
しかし、自身自首して出たかども神妙なうえに、近隣のやから、そのほかの証人、また全く縁故もなき陽穀ようこく県の一般市民よりも、あまたな助命の嘆願が、当奉行所や県城に聞えておる。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
……まあ旦那のほうで仰っしゃるから、あけすけに言っちまいますが、陽穀ようこく県一の薬種問屋くすりどんや、西門大郎の御寮人ごりょうにんにしては、亡くなったおくさんは、余り良妻じゃなかったんですってね
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)