険高けんだか)” の例文
年の頃は三十五六歳、険高けんだかな、蒼味がかった面の、唇ばかり毒々しく赤い、異相というのではないが、なんともいい表しがたい凄惨な色が流れていて、なにか人を慴伏しょうふくさせるような気合がある。
顎十郎捕物帳:04 鎌いたち (新字新仮名) / 久生十蘭(著)